高三の智花は、痴漢から助けてくれた年下の高校生セイに一目惚れする。偶然にもセイは、兄と営んでいるカフェで働くことになった。
セイに好かれようと頑張る智花だったが、セイからは「鈍くさい」と言われ、あまり良い印象を持たれていなさそうだ。
そんなある日、ひょんなことからセイが性別違和(旧・性同一性障害)であることを知る。体は女、性自認は男。初めは驚いたものの、彼からこれまでの経緯を聞いた智子は、「セイ君が嫌なことは、絶対にしない」とセイに約束をする。
セイと心の距離を縮めていった智花は、正式に付き合うことになる。だが、智花の兄にはセイが性別違和だと言えなかった。
クリスマス会の日、セイはみんなの前で性別違和であることを告げた。動揺する秀は、セイが智花に「普通の幸せ」を与えられるのかと問う。そんな秀の態度に、今までの気持ちが爆発する。思いを聞いた兄は、実は自分がゲイであることを告白する。智花が「普通の幸せ」を手に入れれば、ゲイだと告げられずに亡くなっていった両親へのせめてもの償いになると思っていたようだ。
秀が男の人と付き合っていることに驚く智花とセイ。それぞれに愛の形があるのだと理解する。