両親は昔から可愛らしい容姿の妹プリシラばかり大切にし、ナディアは虐げられ育ってきた。
家に居場所を見つけられないナディアは騎士となり生きていたのに、ある日父に呼ばれて帰ると、自分の婚約者と妹が仲良く肩を寄せ合っていた。
「ナディア、お前はプリシラの代わりに悪魔と評される男に嫁ぐのだ」父親の非道な言葉にも、妹に奪われるのにもすっかり慣れていたナディアは諦めるかのように従った。でも、悪魔と言われていた婚約者は優しく傷ついた心を持つ男だった。
男のように勇ましく振る舞うナディアに婚約者のイーサンは振り回されながらも二人は心を通わせていく。しかし、イーサンは悪魔と言われている運命にナディアを巻き込まないために、三年限定の白い結婚を貫き通すつもりでいた。