エメラリアは、兄の紹介で王国騎士の団長であるアリステアと結婚をする。
アリステアはエメラリアにはもったいないほどできた男性で、尊敬できる相手に間違いはなかった。
だが、そこに恋愛感情はなく、結婚は政略にも等しいくらいだった。
アリステアも仕事を優先し、結婚式の次の日には遠方へ行ってしまう始末。
ところが、そんなふたりの関係は、アリステアの帰還とともに終わりを告げる。
「離れたくない、好き」
まるで恋する乙女のように、エメラリアがアリステアに好意を抱くようになったのだ。
それは、アリステアがただの人間から、事故で〈愛し子〉へ変わってしまったことが原因だった。
実は、エメラリアの家──ウェリタス家には〈精霊〉の血が流れており、愛し子は精霊にとってマタタビのような存在だったのだ。
戸惑いながらも、改めて新婚生活を迎えることとなったふたりは、それでも少しずつ距離を縮めていく。
一方、アリステアを愛し子に変えた事件は、もっと大きな事件のほんの序章で──。
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