彩莉が指摘されたのはオカルトガンと呼ばれる通常の検査で腫瘍を発見することのできないガン。
原発(最初にガンが発生した場所)が不明なため、ガンとわかっても治療に移ることができず、
原発を探すために気をもみながらも、家族や親せきを巻き込んで
ガンとは? ガン治療とは? という疑問に彩莉は徐々に自分なりの答えを導き出していく。
ついに腫瘍が発見され、乳ガンと診断されるが、進行しているので手術は右乳房全摘出というものになってしまう。
手術とリハビリ、女子寮みたいで明るく楽しい乳ガン病棟入院の日々と入院患者との触れ合いから
乳ガンが人によって全く違う様相を見せる病なのだと彩莉は実感していく。
やがて退院になるものの、ほどなく化学治療と服薬治療、放射線治療と
乳ガン治療のフルコースを体験していくことになる。
そんな中、彩莉はガン治療自体を新たな体験として楽しみ、
副作用を抱えながらも新しい何かにチャレンジし続けていく。
著者の実体験。