大学生の星野あかりは、自分が尊敬していた優秀な姉が、「彼氏に浮気をされたことを許してから死にたくなった」と自殺まで考えていたことを知り、恋愛をすることが怖くなってしまった。自分が尊敬するできた姉なのに、恋を知ると盲目になって、誰から見てもやめておいたほうがいい恋愛にすら身を焦がしてしまう。「恋は盲目」という言葉を痛感し、自分はそうならまいと思って生きてきた。
しかし、ある日あかりに「恋」を教えてくれたのは、夢の中に出てくる今は亡きバンドのボーカル・ナオ君。
ナオ君は人気絶頂の時に交通事故が原因で亡くなっていた。もう二度と生で姿を見ることができない存在。
しかし毎晩夢に出てきては、ナオ君と恋をしてしまう。その夢の続きが見たくて二度寝三度寝に走り、そのうちあかりは大学に行くこともできなくなってしまう。
触れられない恋は無意味だと友人に諭され、実生活さえままならない自分への罪悪感も有り、あかりは夢のナオ君との決別を決心する。