波瑠(はる)は、仕上がった衣を、お得意様へ届ける途中、河へ落ちてしまう。そして、目覚めると、波瑠達の国を侵略し、悪政を行っている、琦国(ぎこく)の、王妃の部屋にいた。
どうやら、波瑠と王妃は、体が入れ替わってしまったようなのだが、悪の根元、王、清順(せいじゅん)は、波瑠の事を王妃と疑わず溺愛してくれる。それもそのはず、王妃は、懐妊していた。
しかし、清順という王は、波瑠が知る限り、千年前の歴史上の人物だった。
混乱する波瑠に、教育係として、宦官の光琳(こうりん)が仕えることになる。
この光琳も、波瑠と同様、異なる場所から、異なる身体へ飛ばされてきた人物だった。
波瑠は、同じ境遇の光琳へ、信頼を寄せていたが、光琳は、実権を握ろうとしている宰相の命によって、波瑠と同じ境遇の振りをしているだけだった。
騙されていたと知った波瑠は、失望し、元の世界へ帰りたいと清順を困らせる。時を同じくして、
琦国は、空前の大雨に見舞われた。
民に被害が出ても何もしようとしない皆に代わり、波瑠は、現地へ赴き救援の指示をとるが……。
波瑠は、元の世界へ戻れるのか。そして、清順との関係はどうなる?!
ほんわか、ちょっと溺愛、中華風後宮ファンタジー
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