1話
児童養護施設出身の康は、唯一の肉親である双子の弟、ケンを亡くし、いまだ立ち直れない日々を過ごしていた。
そんなある夜、施設内G棟へ迷い込んだ康はケンに酷似した施設職員、A1643を目にする。
2話。
康はA1643より、施設では臓器から人造人間まで生成されていること、自身も含め施設入所者は全て人造人間である事実を知る。また、人体生成の中では一卵性双生児を生成し、高校入学までにどちらかを臓器提供者として切り捨てる、バディ生成が行われていた。
さらに、管理者に従順に形成された人造人間の中、反発を繰り返す康は突然変異とされていた。
3話
施設を抜け出した康とA1643。A1643が康に案内した場所は、元施設入所者の佐藤のアパートだった。佐藤は誰よりも知能は高いが、施設監視下から外れるため、凡人の振りをしており、特技のハッキングで施設の事実を既に知っていた。
4話
ケンの遺言、施設の真の創立者を見つけるため、施設を抜け出した康はA1643、同じ施設入所者の加奈、元施設入所者の佐藤と行動を共にすることに。
佐藤は国立生体研究所内にネット上で架空の研究所を作り上げ、ピックアップした創立者と思しき者達へメール、創立者のみ返答可能な質問を投げており、先方の反応から創立者と思しき二人を割り出すことに成功した。
5話
過去を思い出した康。康が反発を繰り返していたのはケンをいじめから守るためであり、それにより康に自我が芽生えた。つまり、康は突然変異などではなかった。
ピックアップした一人、情報教諭の橋本に会い、創立者ではないことが発覚。その後、四人は施設内ネットワークをハッキングし、機密データの入手を図る。
6話。
真の創立者とは康とケンがかつて信頼していた中等部陸上部顧問、西野だった。
康は加奈、佐藤、A1643の三人に安倍川から託された忘却薬を盛り、これまでの違法を自身が肩代わりし、創立者と共にわが身を警察へ引き渡す。
康は、ケンがバディ生成により切り捨てられたことに気付き、今度は自身が生贄として選ばれることを望んだのである。