1話
低身長、眼鏡にあばた顔の僕、康太は真の美しい心の持ち主。優しく美しい姉が大好きで、周囲から比較されても卑屈になることもせず、充実した日々を過ごしていた。また、そんな康太は不思議な同級生、田中と仲よくなる。
そして、康太が高三を迎える前、姉が重病を発症すると、突如天使と名乗る黒い羽根の少女が現れ、康太の視力と引き換えに姉の病状を回復させると言う。
2話
康太は取り引きに応じて視力を失い、姉の病状は回復する。
当初は盲目の生活に戸惑う康太だったが、やがてそんな生活にも生き甲斐を見出し、天使はそんな康太を理解できずにいた。
康太は同級生の田中に心配されながら、姉のように、理解ある教師になる夢は別の形で叶えられたらと希望を抱く。
3話
一年後、再び姉の病状は悪化、サナトリウムへ移ることになる。
康太は再び天使と取り引きし、若い活力と引き換えに姉の病状回復を叶える。
結果、八〇過ぎの老人となった康太は姉の側にいられなくなり、絶望したところへ聞き覚えのある声が耳に入る。
4話
声の主は田中であり、康太に自身の祖父として接し、姉の面会を可能にする。また、行くあてのない康太に二人で住むことを提案、二人の不思議な同居生活が始まる。
盲目に加え、高齢化した康太は必死に家事を行い、やがてそんな生活からも幸せを見出した康太を、再び天使は理解できずにいた。
5話
一年後。再び姉の病状が悪化すると、天使はサナトリウムの患者全員の命と引き換えに姉を救うことを提案する。当然反対する康太の前、天使はそのような醜い心を持つ姿こそ姉の真の姿だと話し、康太は必死に姉に自身の思いを訴える。
6話
姉に自身の思いを訴える康太の前、白い羽根を生やした本物の天使、田中が現れ、全てを元通りにすると話す。姉の病気を危惧し、反対する康太だったが、姉は康太の幸せを願い、全てが元通りになる。
結果、姉は死に、視力と若さを取り戻した康太は、姉への思いを胸に教師の夢を叶えるのだった。