10代の若い男女が遊びでできてしまった赤ちゃん。
当然、彼氏の方はめんどくさい事が嫌いで、結局、彼女は病院にも行けず、
中絶もできずに彼氏の家のトイレで産んでしまった。
彼氏はそんな彼女に優しい言葉をかけることもしないで『捨てて来い』
と彼女に言い放つ。それは大晦日の事だった。
その夜は雪が舞っていて寒く、彼女は赤ちゃんを連れ、須崎神社に
産まれたばかりの赤ちゃんを捨てたのだった。
赤ちゃんの名前は『幸子』。幸子は須崎家の温かい家族に囲まれ、
優しい女性へと成長していく。一方で、幸子を若くして産んだ母親、
小宮和美は高校卒業後に東京へ上京し、同じ職場の人と25歳の時に
結婚するが、夜の営みができなくて離婚、また飲み会で知り合った
別の男性と再婚するが2年で離婚。2度の離婚をし、性行為ができなく
なってしまった和美は地元に戻ってくる。ふと、幸子のことを思い出した
和美は須崎神社で元気に働いている幸子を見て安心する。
そんな幸子の幸せそうな顔を見て、和美は自分が母親だとは名乗らずに
その場を立ち去るのだった。
和美と幸子はすれ違いながらもそれぞれの人生を受け止め暮らしていた。
果たして、母と子の行く末は―――ーーー。