オフィスビルと飲食店が混在する中にある露天神社(お初天神)。その近く、見える人と見えない人が分かれる不思議な提灯がある。
ヒトミ食品のOL、野々村茉莉(ののむら まり)。とある残業帰りの夜、同期入社で上司の東堂係長に「不思議な『うどん屋』があるんだけど、行ってみない?」と誘われる。
誘いを断りきれずに入ってみたうどん屋にいたのは、きつねのお面を頭にかぶった繊細そうな男の子だった。ケンと名乗る少年は、お初天神にいる神さまたちの手伝いをしながら、一人前の使い魔になるための学校に通っているという。
なんだか訳ありのケンちゃんの人柄に惹かれた茉莉と東堂は、いつのまにやら常連になっていく。
茉莉と東堂、うどん屋店主・ケンちゃんに出会う人たちの「人情の街・大阪」ストーリー。
※他小説サイトに掲載しているものを改稿しています。