さりげない日常で、ふと目に写ってしまった”それ”とは…
”死”以後を脳と心で目撃することになる4人の女性が醸す恐怖の心象禄
時にはなにげない日常で、絶望的な恐怖の”像”に慄く
それは、死後の自分を垣間見た生ある人間からのタブーな交信
無意識に宿されたシグナル…
今日もまた一人、気を狂わさんばかりの孤独な暗黒と恐怖の臨界波に見舞われていた…
手記手法による短編ホラーの連作集『死グナル』を再構成、本作に挿入した短編エピソードの元ネタ『畳のウラ』オリジナル版を添えた完全版をアップして行きます!
本文より抜粋⤵
中3の冬…。
瞼を閉じた、あの瞬間のときめきは今も鮮明に覚えている。
この時、数秒後には私の唇にカレの唇が重なった。
目を閉じたことで見える、恋する先輩の心の中…。
それだけで愛おしさを感じとれた、至福の時だった。
それが今は…!!
心の病としての拒食と拒眠のどちらが辛いか、ましか…。
そんな究極の選択を論じたところで、目を閉じること自体への恐怖をもっては、万事終決しちゃう。
目をつぶれば、アレがやって来る…。
その底知れぬ不安と恐怖心…。
”コレ”に襲われることになったのは、私が25歳の誕生日を目前にした、初春でした。