この嵐であいつが見つからないと良いけど・・・
圭が人を殺した。
圭の店、キャバクラの売上金を横領した男を。
被害総額は２億円。
男は圭のキャバクラの幹部だった。
キャストやボーイ、そして上からも信頼されている男だった。
そんな男が一夜にしてヤクザに追われる事になった。
キャバクラの社長は大抵はヤクザが多い。
圭もヤクザだった。
男は逃げた。店は新宿。男は名古屋まで逃げ、圭ともう一人のヤクザに殺された。殺しに関わったのはこの二人だけだった。
名古屋でテレビに出てくる様な倉庫で、血が周りに着かない様に、ビニールシートを引き、その上でバットで殴った。
「命だけは助けてください！！金は返しますから！！」
この言葉を最後に、男の声は聞こえなくなってきた。
そして、血まみれになって死んだ。
ビニールシートごとまるめて、車に乗せて樹海に行った。
樹海で深く掘って埋めた。深く、深く掘って・・・
ビニールシートと一緒に埋めると、ビニールシートに指紋が残っている恐れがあるので、ビニールシートは近くで燃やした。
翌日、外は大嵐になった。
この大嵐で、男が発見されないと良いけどと思った。
深く掘ったし、樹海は自殺の名所。
恐ろしくなって、一人ではいられず、もう一人のヤクザと一緒に気晴らしに店に行った。圭の店のキャバクラに行った。
「社長が来るなんて珍しいですね。」
No.1キャバ嬢が言ったきた。
「あぁ、たまには自分の店でも飲みたいからな」
カタカタと震えながら・・・しかし、それがばれない様に酒を呷った。
しかし、さすがNo,1。震えている事に気づく。
「何かあったんですか？」
「何で？」
「社長、何か震えてるし・・・。滅多に店に来ないのに今日は珍しく来るから何かあったのかと思って・・・」
「君には隠し事はできないな。他の子は気づかないのに：：：」
「やっぱり・・・何があったんですか？」
「誰にも言ったらためだよ？」
「はい。」
圭は話しをした。脅えながら・・・
キャバ嬢は共感してくれた。
自分たちが働いて客から貰った金を横稜した男に酷く怒りを感じたらしい。
そして、震える圭にそっと言った。
「いつか、時間が風化してくれますよ。」といってくれた。
それを聞いて少し落ち着いた。
しかし、大嵐のせいで死体は見つかった。
だが、顔も体も変形していて男は誰だかもわからなかった。
しかし、警察の一斉捜査が始まった。
ビニールシートの燃え後が見つかった。
ビニールシートは全て燃えきっていなく、残ってるところがあった。
そこから圭たちの指紋が見つかった。
残ったビニールシートから地も見つかり、男だと判明した。
圭たちは捕まった。