あの人は親友の兄で、私にウッドベースを貸してくれた人。
好きになっても結ばれないことは初めからわかっていたのに、どうしてあの音色に惹かれてやまないのだろう。
ベース奏者の小雪は武から借りた楽器を抱え、ライブハウスに向かう。付き合っている信洋といるときも思い浮かぶのはあの人のことばかり。心がこちらに向いていないことはわかっている。
なのにあのトランペットが鳴るたび心はどうしようもなく震えてしまう。
ある時、姉の紗弥から「武が結婚する」ことを聞いた小雪たちは、最後のライブに向けて奔走する日々を送り始める。
ベースを弾いて、トランペットを吹いて、ジャズを共にして、この想いはどこに向かっていくのだろう。
***
ほんの少しだけ性描写があります。
大学生の恋愛程度のものです。
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