フィンランドの「世界一まずい飴」サルミアッキ。同棲4か月のカップル、ユウとなつみは、近所のカフェで見つけたサルミアッキを購入する。彼女にベタ惚れながらも、常につかみどころのない彼女のペースに呑まれている自分に引っ掛かりを持つユウは、なつみの押しに負けて買った飴を口に入れることに不安を覚える。帰宅すると、ひと息つこうとしたユウのところになつみが味見しようと寄ってきて……。
同棲していても、100%わかり合えないジレンマを抱える社会人カップルが、「世界一まずい飴」サルミアッキの味を知るとともに、お互いの気持ちを確かめる短編小説です。難しい筋立ては一切ありません。ただ彼氏が報われる話です。