主人公ジャックとその友人アーサーは長く傭兵をやっており、偶然にも過去に何度か同じ軍に雇われ、共に夜を明かしたことがある。
二人とも家族とは死に別れており、住処も生活も不安定であるため定期的に会うような友人もいなかった。ただ自分一人の生活のために稼ぐ寂しい日々だったが、火を囲んで語り明かしたあの夜だけは、心を通わせた暖かな記憶として残っていた。
そして数年し、相変わらず傭兵を続けていた二人はまた同じグループに属す。しかしその時は運悪く、ジャックの目の前でアーサーは命を落としてしまう。「置いていくな」と泣き叫んだジャックを振り返り、アーサーはその生死の境目の小さな村で、気が遠くなるような長い時間を過ごしジャックを待つことを選んだ。