魔法学校の入学案内。子供ならば誰しも憧れるその手紙が、少女リーシャの元にも遂に届く。大喜びするリーシャ。入学用品を買い揃えた後、空飛ぶスクールバスに乗って、いざ出発!
しかし、子供達の期待とは裏腹に、学校の城の内部の雰囲気は暗く、悍ましいものだった。広間には悪魔の錚々たる顔触れ。怯え顔の新入生を不気味な仮面を付けた在校生が取り囲っている。咽び、パニックに陥る一同を厳しく窘める女教師は、やがて恭しく悪魔の尻に接吻した。
入学式の最後は悪魔との契約を完了する為、新入生に烙印が施される。涙と絶叫を噛み殺し、遂にリーシャも魔法使いとなる。
それから三年、少女としても魔女としても立派に成長したリーシャは、魔法学校での学園生活を謳歌する。しかし、突如として轟く爆発音。城内へと突入する聖十字軍。
既に外界では、魔法学校は子供を拉致し背徳の道へと誘う異端組織として広まっていたのだ。逃げ惑う生徒、殺害される先生。リーシャは救出され、三年ぶりに親元へと送り返される。
普通の学校へと転校するリーシャ。しかし、少女の心には蟠りが残る。一つの世界に二つの常識が混在する時、少女の心は如何に揺れ動くのか……