雲の欠けら1つ無い空を太陽が独占した日、母さんが死んだ____
15歳の叶崎颯介は唯一の家族であり理解者である母親を事故で亡くした。生きる糧をなくし独りになった彼は自らも死に向かう準備を始める。
母親の遺品から見つかった1つの電話番号に電話をかけることで運命が大きく変わる。
『生命終了支援センター』は命の終わり日時の調整、終わり方の調整、死後の行先を調整、そして残り時間を有意義に生活できるよう未来で出会う大切な人の姿をしたアンドロイド『祈』と生活できる。颯介は生命終了支援センターと契約をし、死後母親と同じ場所に行けるよう依頼をする。そして命が終わる6月28日まで約1ヶ月、同い年の女の子の姿をしたアンドロイドと2人きりの生活をするのであった。
過去と未来。
生きる人と死にゆく人。
本物の命と偽物の命。
望むものは2つ同時には手に入らない。
あなたが会いたいと選択するのはいなくなった大切な人ですか? それともこれから出逢う大切な人ですか?