ほーむしっく
20になって数ヶ月が経った頃、まだ実家暮らしだった僕は池袋の水族館に行くために前日
鶯谷のビジネスホテルに泊まったのだった
料金は7000円
部屋は角部屋で窓からは道路と居酒屋が見えた
思ったよりも部屋は広くて、ベッドも大きくてふかふかだった。そんで寝転がって、テレビとか見てたわけだけど、風呂入んなきゃなと思い
風呂に入ったら、浴槽に水を貯め方がわからん
仕方なく嫌だけどシャワー使った
出てから改めて自分一人の部屋を眺めたら
ほんとに静かだった。いや、外からの声は聞こえるんだけど、こう家族の声が全くしないわけで
「そうだよな、自分ひとりだもん」ってまた
ベッドに寝転がる。で、いつもと同じく寝る前にゲームして、歯磨きして寝ようと思ったけれど
眠れないなぜか、怖いというわけではない
しかし、不安なのだひたすら
自分一人しかいないとこんなに夜は不安だった
窓の外には知らない人が歩いてて、知らない店の灯りがギラギラ照らしていた。
ベッドは知らないにおいがした
そうして、眠れないので水族館のチケットを眺めていたけど静寂に耐えられず
毛布にくるまって無理やり寝た
で、翌朝誰に起こされることもなく起きたら
まだ朝4時で、窓の外には知らない人が散歩して
知らない朝の光が街を照らしていた
僕は食べ忘れていた弁当のおにぎりを一個、食べてそのまま寝ようかと思ったけれど
虫歯になりたくないから歯磨きして、結局眠れなくて朝食の時間までゲームしてた
スマホに母親からLINEが来てた
「東京も暑い?こっちは雨だよ」って
雨なら少しはマシだったかもね
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