手を繋いで
どうもこんばんは、林トウヤです!
活動はゆっくりですが、少しずつ動いております。
Twitterでは、たまにキャスというラジオ番組のような配信動画を流していますので、興味がある方は覗いてみてください。
創作のお話やら、ゴキブリを見つけて死に物狂いでゴキジェットを取りに行ったもののゴキブリの正体が数時間前に行方不明になっていた乾燥ワカメのカケラだったお話や、オススメのスイーツのお話など色々喋っています!(本当に色々)
実はめちゃくちゃ人見知りします、緊張もします。
が、殻に閉じ籠っていないでたまには開放的に小鹿みたいに震えた足でスキップをしながらお話ができるように修業中の身ですので、どうか温かく見守って頂けたら幸いです。
それと、下記にTwitterへアップした、ショートストーリーを置いておきます。
暇つぶし程度にお読みください。
最近、急に暑くなりましたが皆様も身体をご自愛くださいね。
ではでは、また次の記事でお会いしましょう!
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【ショートストーリー:手を繋いで】
それは目を細めたくなるほどの、きらめきだった。
下校道で男子に負けず劣らず、無邪気に泥水を跳ね上げて駆け回る君の眩しさにいつしか、心臓を掴まれていた。
そうだ、懐かしい匂いがした。
あの日、あの時に嗅いだ匂いだ。
太陽に焦された君の笑いが、ぱちぱちと弾けた匂い。
純白のベールをめくり上げれば、優しい幼馴染みが含んだ笑みを浮かべている。
ぱちぱちと、笑顔の弾ける匂いがする。
「どうして、あなたの方が泣きそうなのよ」
「それは、君が美しすぎるからだよ」
絶対に幸せにする、なんて神様の顔から火が吹きそうな台詞は神父を前にして噛み潰す。
明日から始まるふたりだけの日常には、微笑みだけがそこら中に転がっている。
繋いだ手から、互いの温度を交換し合うありふれた幸福の日々がずっと、続いていくのだ。
涙も悲しみも。
ふたりならば、過去に溶けていく。
ここから、歩いていく。
精いっぱい、生きていく。
「愛してるよ」
柔らかな日差しを浴びる、君と。
手を繋いで。
END.
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