弄月鬼、一章・第八話
*日付の表記について〜
本作は当時の時代考証にもとずき、日付の表記には太陰暦を採用しています。
が、この太陰暦⋯⋯現代の太陽暦と違い、かなりの誤差が生じます。そりゃそうですよね、一年が365日__厳密に言えば、一年は365日と5時間48分46秒らしいので、現代でも誤差修正のため閏年が設けられている。__じゃないんですから。
その極端な誤差をうめるために、閏年ならぬ閏月というものが、この時代には存在していました。
しかも毎年あるわけでもなく、現代のように2月との決まりもないようで⋯⋯誕生日が重要視されていなかったのも、このせいかもしれません。閏月に産まれた人は、困りますものね。
そして、当時の日付を現代に置き換え、四季まで考慮すると、目も当てられない事態に⋯⋯
五月というと、青葉の頃のすがすがしい光景や肌感覚が思い出されますが、慶応元年の閏五月を現代の日付に直すと、7月となります。
ちなみに現代の京都の7月の平均気温は23〜32度。今より多少は涼しかったとしても、京は盆地で熱がこもりやすいですから充分、暑かったはず⋯⋯。
なので今回の作中では、なまぬるい風が吹いているのでした。
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