弄月鬼、二章・第九話
*新選組の羽織について〜
新選組の隊服として有名な、浅葱色のダンダラ羽織。ダンダラ模様は、歌舞伎の演目・忠臣蔵(赤穂浪士)の義士が討ち入りをする場面の舞台衣装から、浅葱色は武士が切腹の際に着る裃(かみしも)の色が由来だと言われていますが⋯⋯
新選組がこの隊服を着用したのは、池田屋事件が最後であるという説が有力だそうです。(本作では原作の設定を優先している為、この説は採用していません)
それとゆうのも、新選組は設立時はとても貧乏で、大阪の豪商から借金をして、やっと揃いの羽織を作ったのですが、それがまた夏用の薄い麻の羽織でみすぼらしく見えるわデザインは派手だわで、隊士達に大不評だったとか。
当時は、地方出身の侍が着物の裏地に浅葱色を好んで使用していた事から、田舎者の事を『浅葱裏』と呼んで馬鹿にしていたようなので、それも一因と思われます。
ちなみに、一着あたり約30万はしたらしいこの隊服を作ったのは、伏見にあった『大文字屋』、現在の『大丸百貨店』であったそうです。
結論として⋯⋯値が張るわりに大不評、極めつけに悪目立ちする羽織は、1、2年ぐらいしか使用されなかったようです。
それもまたもったいない話ですが、それ以降は黒の袴に黒の羽織を揃いで着用していたそうで、確かにそちらの方が断然かっこいいですよね。
もちろん浅葱色のダンダラ羽織も、象徴的で私は大好きですよ?
しかし、江戸=田舎の図式があった当時の京で、幹部を含めた隊士の多くが江戸や地方出身者で占められていた新選組が活動するにあたり、浅葱色のダンダラ羽織はそぐわなかったとゆう事なのでしょう。
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