きのこっていろんなのがあるけど巡り廻って帰ってきたのは干ししいたけだったりする。おいしいよね干ししいたけ。

ササクレヒトヨタケは半日ぐらいで溶ける儚さと白くてスラリとした姿が可憐で好きなんだよね。味は特においしかった記憶もないんだけど。同じヒトヨタケでも植木鉢から生えてきたのは観賞用だね。これまた儚く溶けていくのが風雅な気もした。

庭に生えるので面白かったのはスッポンタケとオニフスベかな。スッポンタケよりはキヌガサタケのほうが綺麗で面白いんだけど。オニフスベは「庭にバレーボールが落ちているね」と思ったらきのこだったパターンが楽しい。地元の新聞に載ったりして平和を感じる楽しみもあるんだよね。

別名が好きなのはドクツルタケかな。“死の天使”とかカッコいい。白いきのこで美しくもあるけど、毒性が酷いものだから実に怖い。そこがまた天使らしいんだよね。

食べたいかと言われるとアレだけどシャグマアミガサタケは脳みそみたいなきのこで威容を放っているね。食用の猛毒きのこというのも面白い話である。「そこまでして食べたいかなぁ」とおもうけど、我々もフグやウナギやこんにゃくを食べてるし人間はそんなものかもしれぬ。日本のどこぞの田舎でもベニテングタケを塩漬けして食べてた地域があるんだっけか。人間の食欲はすごいね。「机以外の四つ足のものはすべて食べる」だとか中国人が言われることもあるらしいけど、食材にするものの数でいうと日本人はさらになんでも食べるのだとか。

食べるものの中で（比較的）変わり種のはチチタケかなぁ。栃木だかではチタケ蕎麦が有名なんだけど地域を離れると食べられてなくて。肉質がもさもさしてるけどおいしいダシが取れるんだよね。お吸い物とかにして熱燗とやるのもけっこうオツなものである。

変わり種の食べるきのこといえば、近所で冬虫夏草ラーメンを出しているお店があって。これがおいしいんだよねぇ。冬虫夏草は滋養強壮にいいらしい。確か体内でエネルギーを生み出すための酵素を活発化させるとかだっけかな？まあ、うろ覚え。

けど食べるぶんには近所の生協でも買えるようなありきたりのきのこのほうがラクだしおいしかったりするんだよね。それもまたよし。