箸にも棒にも、おそらく楊枝にも引っかからなかった公募時代
作品を投稿するようになって数年が経つのですが、それ以前は、新人賞の公募に応募していました。
わたしの『暗黒公募時代』です。
公募新人賞の有名どころですと、すばる文学賞、オール読売新人賞、文學界新人賞……まだまだ沢山ありますが――とてもじゃないが敷居が高すぎて、応募すら出来ませんでした。
主に挑戦していたのは、企業系の短編賞とか、地方の文学賞とか、エンタメ系ファンタジー賞など。
どれくらい応募したかは覚えていないのですが、とりあえず心が折れるまでは。
ダメでした。一次選考も一度も通りません。
甘くない世界だとは思っていたのですが、自分の想像以上で、もう本当に「A4用紙とインクのムダ」なんてことすら、頭をよぎっていました。
その頃、以前から読む専門だった『Web投稿』の世界に、はじめて足を踏み入れました。
それが現在も活動している〖魔法のiらんど』だったのですが、数あるサイトの中でなぜこちらを選んだのかは、ちょっと覚えていない。
投稿当初は、あたりまえですが、閲覧数はゼロ更新の日々です。
でも、あの当時は時間を持て余していたので、日々更新していました。
魔法のiらんど大賞にも、ほぼ毎年応募していたのですが、ここでもわたしは3年くらい予選を突破したことがなかったはずです。
ここ2,3年になって、ようやく最終選考まで残れるようになったのですが、悲しいかな、大賞以外の特別賞やジャンル賞を含めて、これまで一度もとったことがありません。
それでも、おかげさまで、今回『姫君のストラテジー』でコミカライズのお話を頂けました。
『不破准教授~』では、はじめて編集者賞なるものを頂きました。
つまり、何が云いたいかというと。
腐らずに書いていれば、どっかで引っかかるという……わたしの経験でした。
でも……腐らない、ということがどれほど難しいかも、わたしは多少知っているのです。
本当に、難しい。
だからこそ、みなさんと一緒にここで頑張っていけたらなと……最近つくづく思っています。
そんなわけで、今後ともよろしくお願いします。
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コメント
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- 藤原ライカ
橘さん、こんばんは。
以前から橘さんのことは、もちろん存じ上げていました。
わたしがエブリスタで投稿をはじめたのは、昨年ぐらいからなのですが、その頃、よく読ませていただいたのが、橘さんの作品でした。
エブリスタでの活動を終えられてからも、「また読みたいなぁ」と思っていたときに、こちらで名前を見つけて、すぐにわたしもファン登録させていただきました。
こうしてご挨拶させていただけて本当に嬉しいです。
今回、この『暗黒公募』ブログを書いて良かったと、心の底から思った次第です。
橘さんのお気持ちは、本当に痛いほどわかります。
同時期に投稿していた方たちが、コンテストの受賞をして、書籍化して、コミカライズして……と、とても喜ばしいことであると同時に、それを見るのはツライですよね。
橘さんほどの人気があり、精力的に作品を投稿されていた方なら、尚更だと思います。
わたしの場合は、ブログにもあるように公募で打ちのめされ、救いを求めてWEB小説サイトに転向したというのが実情で、偉そうなことは何一つ云えないのですが……
結局のところ、どこかで「書くことをつづけたかった」だけなんですよね。それが、今回のコミカライズにつながったと思っています。
橘さんの作品を応援している人は、たくさんいます。それはエブリスタでのスター数や本棚数をみるだけであきらかです。
わたしなんて、現在も足元にも及びません。
橘さんから素敵な報告をしてもらう日を、心より待ち焦がれています。
わたしも大変長くなってしまい、申し訳ありません。
最後になりましたが、『真夏のアルファ星』を読んでくださり、ありがとうございます。
これも『エブリスタ』『魔法のi らんど』の各コンテストに応募したのですが、例のごとくまったく引っかかりませんでした。
でも――橘さんの言葉を受け、再更新できたらなと考えています。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。 - 橘
ファン登録はさせていただいていましたが、こうしてコメントをするのは初めてです。
ブログに書かれていたこと……本当に共感してしまって、思わずコメントさせていただいてます。
私が初めて藤原さんの作品に出会ったのが、エブリスタでの『真夏のアルファ星』でした。読みやすいのに知的な文章に引き込まれて、あっという間に読んでしまいました。
私は文章力と語彙力が本当になくて💦
藤原さんの無駄のない(←ココ重要です!)文章に尊敬しかないです。
こちらのサイトに登録するようになってから1年経っていないのですが、ここで藤原さんが凄い人だと知り「やっぱりな!」と思いました。
私も、数年前から某サイトで執筆するようになりました。
最初の頃にそのサイトで募集していた短編コンテストで賞を取ったのですが。
それからというもの地道に小説を書き続け何度もコンテストに応募して来ましたが、本当に全く何にも引っかからない(^_^;)
ビギナーズラックだったと完全に証明されるだけでした。
いろんな方が書籍化されたりコミカラズされたりして行くのを目の当たりにしていると、自分には素質がないのだと小説を書くのも晒すのも嫌になってしまったこともあります。腐らずに済むなら、誰か教えて欲しいって心から思っていました。
でも、夢が叶わなくても書くことが好きなら、腐っている時間を経て結局また書きたくなるんですよね。
「それでいいや」というのが苦悩の末至った結論です(笑)
なんて、長々とすみません! つい語ってしまいました💦
これからも応援しています。そして、コミカライズおめでとうございます‼︎
追伸;『真夏のアルファ星』はもう完全完結ですか? 天野さんの心が知りたいと、実は待ち続けていたりします。