きみのきおくをけしたい【完】

作者深橋

「 恭ちゃん先輩、死んじゃったんだって。 」

ある日友人から聞かされた訃報に、“おめでとう”と答えた。
世界中の全てに厭われようと、何度やり直そうと、わたしは同じことを言うだろう。
その理由は誰も知らなくていい。ただひとり、君だけが知っていればいい。

わたしときみの、あの日の約束のことは。



わたしも    


    きみも




いっそ、何もかも、




きみのきおくをけしたい




わすれてしまえたらいいのに