私はね、さしゃちゃんの作品の中で今のところこちらが1番好きなんです。また読んじゃいました♡
記憶を失って初めて会った時、英介が言った「会いたかった」という言葉が、2回目読んだ時に切なすぎて辛すぎて泣きそうになりました。記憶を失うことで嫌な記憶も消えている佐奈が記憶を取り戻すことは本当に幸せなことなのか。考えても答えが出ない問いが悲しすぎました。
秀吾と佐奈を見ていると、純粋な気持ちを抱いていても少し互いのベクトルがズレているだけでこんなにも辛い選択をしてしまうことになるのかと辛く思いました。
佐奈の傷の理由も悲しすぎて驚きました。ただただ暴力をふるわれていたわけじゃなかったんだ.......と最後の方は驚きと哀しさと愛しさでいっぱいになりました。そして、周りにとっては認められようなものでも、2人にとっての幸せの形があるのだと言われた気がしました。
1回目に読んだ時は予想もしない怒涛の展開たち、2回目に読んだ時には知っているからこそ感じてしまうそれぞれの哀しさに、何度も何度も圧倒されました。
辛くて悲しい、だけど愛おしい。そんな物語でした。
素敵な物語をありがとうございました。