醒めない眩暈【完】

作者藤川 巴

「好きだ、好きだよ。好きだけじゃ、だめなのかな」ニセモノの恋人は私を愛さない。水槽の中の金魚みたいな息苦しさで、永遠の痛みが再生される。「好きじゃないから大丈夫だよ」なんて、平気で嘘を吐いた。赦されなくても構わない。――地獄の果てまで、愛に落ちよう。

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打ち上げ花火、眺めるきみの横顔に

醒めない眩暈がくるくるまわる。