物語全体のあらすじ
オカルト好きな高校生、瀬戸健也は愛読している雑誌に偶然兄を殺した犯人の記事が掲載されていることに気づく。
兄の瀬戸翔一は三年前顔のない少年ことジャックによって殺された。
彼の形見である懐中時計を残して……。
雑誌を購入した帰りに健也はジャックに遭遇する。
持っていた懐中時計を奪われそうになるが、槍に変身する謎の女性に助けられる。
女性は人の形を成した感情や想いが道具に宿って生まれる付喪神だった。
名前はリグ。
付喪神は懐中時計を大切にしてくれたお礼に願いを一つ叶えてくれる。
それには懐中時計のように付喪神が宿った道具が五つ必要だった。
リグは自分が槍に変身するからそれを使って他の付喪神を倒して欲しいと頼む。
健也はジャックの討伐、これ以上誰も付喪神の被害に遭わないように戦うことを誓う。
ジャックを追いかけている最中に同じく道具を集めている一条凛とナイフに変身する付喪神のジュデストと出会う。
凛は母親を生き返らせるという願いを叶えるために道具を既に三つも所持していた。
彼女について行けばジャックに会えるかもしれない。
健也は凛と協力することになった。
ジャックとは異なる別の付喪神を倒したところで健也はあることに気がつく。
乱暴に扱っていないのに懐中時計に幾らか傷が付着していた。
付喪神の力を使えば道具に傷が付くうえに、代償として自分や他人が大切な人の記憶を忘れてしまう。
道具の破損は付喪神の消滅を意味していた。
凛とジュデストの協力もあってなんとかジャックを突き止めることに成功する。
ジャックは人から道具を奪ったり、大切なものと引き換えにお金を渡す取引を行なっていた。
何故そんなことをするのか問い詰めると、彼は人が大切にしているものを壊してその反応を楽しんでいた。
翔一もなかなか懐中時計を渡してくれなかったから殺したと打ち明けた。
そんな理由で兄を殺された健也は逆上し、怒りの矛先をジャックに向ける。
ジャックを倒したが懐中時計にひびが入りリグがいなくなってしまった。
そして、力を使い過ぎた所為で友人や両親が翔一の存在を忘れてしまう。
自分のしてきたことは無駄だったと絶望するも、夢の中で翔一に出会い彼に背中を押され立ち直る。
懐中時計はまだ止まっていなかった。