「よろしければ頂きたいです。貴方の初めてを」 その雨の日、私は常連客であるマスミさんの初めてを1万円で買った。
曖昧さに滲んでいく。
私は私を何でもない場所に置き去りにして。
(C)上條一音
2020/10 ~ 2021/02