8年も片思いしていた年上の人。気持ちを告げずに別れを告げて、二人は離れ離れになるはずだった。スクールカウンセラーとして派遣された先で知り合った、静香さんと高校生の春樹君。友達とも恋人とも言えない曖昧な関係のまま、いつしか時は流れて春樹君は社会人に。ふとしたことをきっかけに、春樹君は静香さんの前か…

気がつけば俺は駆け出して、そして、定期も切符も持っていないから当然改札に阻まれて、ピーピー音が鳴っている改札を……、跳び越えた。

 そう、彼女と俺との間の境界線を、この時、跳び越えた。


本文より抜粋       by上条春樹 26歳