水底からの目覚め/あの日の約束

作者黒川亜季

鷹野 明日菜(たかの あすな)

小さな島の中学校で国語を教えている教師、30歳。地理・歴史研究部の顧問も務め、生徒たちと歴史への興味を共有している。


島岡 萌絵(しまおか もえ)

明日菜の高校の同級生。高校時代は明日菜とともに歴史研究部に所属した。


800年の年月を経て、海の底から船が…


九州の北にある、小さな島。その島の沖には、遠い昔に海を渡ってきた数多の船が今も眠っている。



長い時間を経て、船が水底から引き上げられる日。この島で生まれ育ち、今は教師としてこの島で暮らす彼女は思いを馳せる。



一緒に、見ようね。そう言い交わした、あの日の約束を――。




成長し、変わって行く日々の中で、小さな灯火の様に残る情熱の欠片。高校時代に「好きなもの」を共有した二人を描きました。短編です。