会社に様々な不満を抱えながらもサラリーマンをしていた神谷秀は、とあるきっかけで資産家の岬という男性に紹介される。自分で納得のいく会社をつくればいいと言われたことをきっかけに起業を目指し、ひょんなことから岬さんの娘と家庭を持つことに。駆け出しの経営者として活躍する時にとある学生に出会う。笑わない彼女…

「俺の理想はさ、お前にいい男ができて、俺が振られること。お前が俺のこと考えて、俺から離れてくなんて後味悪すぎだ」

「もういいよ。長い時間、ありがとう」


 一人ぼっちになんて絶対したくない。たとえそれが罪だとしても、静香を突き落として自分が幸せになろうと思うなら、最初っから手なんか出さなかった。

 でも、愛してると言って、だからせめてお前が幸せになるって確信できるまではそばにいさせてくれということができなかった。

 最後までそばにいてやることができない。だから、愛していると伝えることで静香を俺は傷つけてしまうから。


本文より抜粋