縁日のくじ引きで当たった土鍋がもたらす不思議な縁。
鍋物を愛する女性リナの楽しみは、週末の一人鍋。くじ引きで当たった土鍋を使い、いざ食べようとしたところ、突然部屋の中に血塗れの軍人が現れたから、さあ大変!
ヴォルフガングと名乗った異世界の窓際将軍は、彼女の作る鍋料理に興味津々のようで……?
異世界…

縁日のくじ引きで当たった土鍋を使い、水炊きを食べようとしていたリナ。

「いただきます!」とグツグツと煮える土鍋の蓋を取り、いざ実食!と勢い込んだ瞬間、土鍋が光り出し、リビングに血塗れの男が現れた!

びっくりしたリナだったが、苦しげに水を所望する男にミネラルウォーターを飲ませる。するとさらにびっくりすることに、水を飲んだ男の傷が癒えたのだった。

怪しげなこの男、実は異世界から召喚されてきた軍人だという。そして男はリナに感謝するも、帰る術がまったくわからない。リナも帰す術など知らない。

そんな困り果てた二人の目の前には美味しそうに仕上がた水炊きが。

よし、とりあえず食べよう。

リナが自称異世界の軍人に水炊きを食べさせると、軍人はすぐさま鍋料理のとりこになっていきーー⁉︎

どうやらこの土鍋、リナの「いただきます!」と「ごちそうさま」という言葉に反応し、異世界から軍人を召喚してしまうらしい。神様もとんでもない縁を結んでくれたものだ。

リナと異世界の窓際軍人の美味しい鍋と恋のお話です。