宮崎県児湯郡尾鈴村、そこは盆に死者の還る町だった。村で育った壱平は、医師を志して故郷を離れていたが、ある年の盆に帰郷する。村で待っていたのは、かつての恋人・皐月だった。死者との交流と、穏やかに流れる懐かしい田舎の空気。壱平は徐々に皐月への思いをふたたび強くしていく。