四月。主人公、八尾時生は自らが通う高校の並木道で桜の木にキスをする一ノ瀬海里に出会う。彼女は高校の新入生だった。左手薬指の樹脂封入標本過呼吸演劇酸素欠乏症【アノキシア】生と性、死を巻き込んだ青春群像劇の開幕のベルがここに鳴る。ー…肺に水が満ちる。それは酸素欠乏症の魚のように。