煌国の数代前の王妃が龍神の怒りをかって死亡し、次に王妃になったものも急逝していく。
龍神の怒りが王妃に向いていると考えた王家は、今後は死んでも困らない人物を王妃に置くことを決めた。
中身を伴わない空っぽの王妃なので空妃と呼んでいたが、王妃を表すのに印象が悪いので「空」を「天」と言い換えて『天妃』と…

▶ストーリー概要および物語の設定


中華風の世界観。

煌国の数代前の王妃が国護の龍神の怒りをかって死亡、しかし次に王妃の座についたものも急逝していく。

龍神の怒りが治まらずに「王妃」に向いていると考えた王家は、今後は死んでも困らない人物を王妃に置くことを決めた。

中身を伴わない空っぽの王妃なので「空妃」と言っていたが、王妃を表すのに印象が悪いので「空」を「天」と言い換えて『天妃』と名付けられた。なお、この事実は国の重鎮と後宮に入った者のみが知る、対外的には極秘事項である。


主人公は都に住む武術道場の娘、香春。

ある日、幼馴染の仁に働き先を紹介してもらうと、なんと「天妃」だった。

てっきり天妃の下で働く宮女のことだと思って、証文に署名してしまったのだ。香春はしぶしぶ雇われ天妃になる。


後宮は女の園でどろどろの足の引っ張り合いが行われていた。

香春は自分もさぞかし陰湿な嫌がらせを受けるのだろうと覚悟していくが、何故か嫌がらせは受けない。それどころか、哀れんだ視線をひしひしと感じる。

なんと天妃は死ぬことを前提とした生け贄の妃という位置づけなので、誰もなりたがらないのだという事実が判明。


もとの身分が低かろうと今は天妃だし、命の危険の変わりに権力を与えられているんだから使って当然でしょと開き直って、香春は後宮の争いや問題をどんどん仲裁していく。

そして、ことあるごとに香春を助けてくれる幼馴染の正体、実は香春になかなか姿を見せない陛下だった。