私は、父と母の愛を知らない。けれど悲しいと思ったことはなかった。大好きなおじさんが傍にいてくれたから。父の双子の兄である青葉おじさんに育てられた私は、幸せに暮らしていた。実の父である水樹が突然海外から帰国するまでは。「私を捨てて海外に行ってしまったくせに……」今更「お父さん」なんて呼びたくな…もっと見る