男は狩人だった。
近隣の村に害をなす魔獣を狩り、報奨金にて生計を立てて暮らしていた。
狩人たるもの、熟知していたはずだった。
魔獣の中には、人間に流行病のごとく「呪い」を移す種が存在する、と……
だが、毎日をつつがなく過ごすうちに、油断は生まれた。
気付いた時にはもう遅い。
対処する暇もなく「呪い」はあっという間に進行し、彼を蝕んだ。
男の犬歯や爪は
そして、ひどく、腹が減った。
仲間たちは
それだけ、男は人々に信頼されていた。信頼されるに相応しいほど、男は優秀な狩人だった。
男は涙した。慕われていたことに。仲間たちの優しさに。
運命の残酷さに──
「なぜ……」
到底人の
「ナゼ、殺シテクレナカッタ……!」