かたがわりの花嫁は、碧き瞳に包まれる

作者井川奎

時は大正。絹織物問屋を営む柳原家の長女、櫻子は、義母、勝代と腹違いの妹、珠子に、下働きかのように扱われ疎まれていた。
一家が住む別宅を、借金精算の為、売買するという話が持ち上がり、櫻子は買い手の妾にされそうになる。しかし、大元の借金の相手、非情な取り立てを行うことで有名な、高利貸しの金原商会から乱…