桜を見ると、貴方様を思い出す。
それは…貴方様にとともに生き、愛された、たった4年間の日々のこと。
その日々は夢のように、幸せでした。
そして…貴方様が亡くなって初めての春。
もういないはずの貴方様から、文が届く。
『————愛し君へ』
その甘い言葉で始まる、切なく優しい文は。
『毎年、共に桜を見よう。夫婦になったこの春を、忘れないように。そして何度生まれ変わっても、夫婦になろう。』
夫婦になったあの桜舞い散る夜に交わした約束を守るように、桜が咲き誇る季節には毎年届くようになった。
—————————愛し君へ。
それは…時を超えた、永遠の愛の約束。