「…え、何?」
ある日の放課後。
今年入学してきた女子生徒に
物凄く見つめられているのだが………。
「大事件ですぞ。『きらめき☆フォーエバー』の
柊弥たそが現れたが如く……!!」
「クックック! これまでどれだけの徳を積んだか、
己に問うてみるでござる!」
な、何言ってんの?
「…あの、さ。一応教師として忠告しておくけれど、
学校内では普通に喋った方が良いよ。公共の場だから」
そう言うと彼女は眼鏡を取り出し掛けて…
「これで良いですか?」
「え、二重人格?」
「違いますよ。眼鏡でオンオフの切り替えをしているだけです」
「……」
本当に、こんな人がいるのか…。
怖いんだけど、眼鏡を掛けた彼女はどこか物憂げな様子。
静かに窓の外を見ている彼女は
何だか儚くて…今にも消えてしまいそうな……。
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
文芸部の顧問をしている普通の国語教師
大井拓也・26歳
×
何やら事情を抱えていそうな二次元オタク
伊藤小夏・高校1年生
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
◌◍┈「伊藤さん、大丈夫。本当の君を俺に見せて」┈⿻*.·
2024/06/07 投稿