TKMグループで働く新人社員の矢木咲凛は、幼い頃から鷹見家の家政婦として働く祖母に育てられてきた。咲凛が十七歳の時に祖母が亡くなり、身寄りをなくした咲凛は六歳年上のTKMグループの御曹司・鷹見昴生に引き取られる。
自分は家政婦だという認識で昴生と同居生活を送っていた咲凛は、ある日突然、彼から婚姻届…



「これにサインしろ」


「これはいったいどういう意味ですか?」


「お前も俺の異動についてこい。嫁として」


「何言ってるんですか?」


 


私の前にいる男が口にしたのはプロポーズ……、


ではなくて、



たぶん命令。


2024/09/05〜投稿開始

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