天河彩寧の左薬指の付け根には、子どもの頃から指輪を嵌めたような茶色い痣がある。彩寧が高校生になった年の春。母親に買い物を頼まれてスーパーに向かう途中、彩寧は不思議な鈴の音を聞く。その音に導かれるように、彩寧は神社に辿り着く。彩寧がお詣りをしていると、突然、銀髪で青紫の目の和装の少年が現れる。彼…もっと見る
「おまえが嫁になることを誓うなら、
おれが願いを叶えるための力を貸してやる」
十年前。
彼が私の薬指に、約束の徴をつけた。
2024/07/01 更新開始
他サイトにも投稿してます。