風船が好きな大イノシシの涙

作者アほリ

“山の主”失格となり、森から追放され風船に心惹かれて人里へ行った大イノシシを父と慕ったみなしごイノシシは、その死をどう乗リ超えるか?風船が繋ぐ絆の物語。

“山の主”失格の烙印を森の動物達に押され、孤立化した大イノシシが風船欲しさに人里に行ったために、受けた悲劇。




そして・・・




その山の仲間に追放された大イノシシを慕う、孤児イノシシが死を嘆く。



 

“山の主”・・・




いや“ブーさん”・・・




貴方は孤独だったけど、僕がいたことを忘れないで・・・




貴方の死んだそばにあったこの形見のゴム風船を僕が膨らましてあげるね・・・




大イノシシと孤児イノシシの心は一つになり、やがて風船になった・・・