18歳の誕生日に貰った、一枚の切符。それは、彼女にとって初めて『恋』を知る旅の始まりとなった。




 18歳の誕生日。祖母から湖岸を走るトロッコ列車【きらめき号】の乗車券をプレゼントされた、梓。


 初めてきらめき号を乗車した際に、梓は日本人離れした美しい顔立ちの運転士に心を奪われ、一瞬で恋に落ちる。


 それは、紛れも無い『初恋』だった。


 毎週土曜日、運転士ときらめき号に会うために、駅に通う梓。

 ある時、駅のホームで同じクラスの石野と偶然出会い、学校とは違う一面を見せる彼との交流を徐々に深めていくが――


 梓と運転士、石野の三人が交差する初恋の物語が幕を開ける。