有栖川咲音が通っている紅城高校は、少し普通の高校と違っていた。
2年の各クラスに一人ずつ、クラスの裏のトップである「級長」が存在する。
それは誰も逆らうことの出来ない存在で、この地域の不良を統括する者達でもあった。
この組織を全面的にバックアップしているのは、紅城生徒会。
実は紅城高校は学校全体としての地位が高く、
生徒会は市内の高校同士の抗争などを調整する役割を果たしていた。
しかし、紅城生徒会が築いてきた均衡が崩れつつあった。
近頃勢力を伸ばして来た、斉河高校の赤是竜雅。彼の目的は、紅城の地位を乗っ取ること。
不良達の熾烈な戦いが始まった。
だが、不良とは何の関係もないはずの咲音も、この争いの渦に巻き込まれていくのだった…。