冬花

怖いまま終わらない
物語前半では迫ってくる何かがとにかく怖い!
暗闇からいまにも手が伸びてきそうな、見えないなにかが後ろにいるような、そんなゾクゾクするような恐怖。
それがストーリーが進むにつれて、得体の知れない恐怖の対象だったものが、哀しく辛い運命を背負った幼い命だったことが描かれて、怖いよりも思わず涙してしまいました。
異形と戦う僧侶たちの活躍も迫力がありました。
怖いだけじゃなくて、人間の悲しさや絆が感じられる小説でした。
ステキな小説をありがとうございました。