繋がれた鳥が飛び立つ時。年上、早熟、溺愛。
「杳ちゃん、何してるの?」
父の書斎で本を読みながら乳首の先端を引っ掻いた時、漏れた私の声に被せる様に乗った声。
「あなた誰?」
若い男がドアに持たれる様にして、こちらを見ていた。
私が性に目覚めたのは12歳の時。
その頃つけ始めたブラジャーが乳首の先端に擦れてむず痒く感じたのがきっかけ。
「なぁ、俺と逃げないか?」
「逃げる?匠は何から逃げるの?」
「何だろうな…ただ、おまえを羽ばたかせてみたい。」
何処へ…。
年上、早熟、激甘、二人の運命は……。