生まれたときから、『龍神の巫女』と定められていた透子。彼女には恐れ続けているものがあった。それは龍神ヶ淵の上に浮かぶ紅い月―
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青龍神社の娘、透子は、生まれ落ちたその瞬間から、『龍神の巫女』と定められた娘。
だが、龍神など信じない母、潤子(じゅんこ)の陰謀で見合いをする羽目になる。
潤子が、働きもせず、愛車のランボルギーニ カウンタックを乗り回す娘に不安を覚えていたからだ。
その見合いを、透子の幼なじみの龍造寺の双子、和尚(かずひさ)と忠尚(ただひさ)が妨害しようとするが。
透子には見合いよりも気にかかっていることがあった。それは、何処までも自分を追いかけてくる、あの紅い月―
時代設定は、二十世紀末くらいになっています。