自分の中の「世界」が歪んだ気がした
ストーリーが倫理的というか、いわゆる懐疑的というか、なんだかとても考えさせられたお話でした。「存在」とは何か、ということについて探求し続けた人物などのことを学ぶと、時々、自分は何なのかというあてもない疑問をひたすらに考え続けてしまうことがあります。この作品はそういった疑問と類似した部分があって共感を覚えました。結局2人は一体何だったのか、を明確にしないまま終わらせていることで読者側を考えさせ、物語に奥行きを持たせている構成は作者様のセンスを感じました。
今時の安っぽい恋愛小説とは比べものにならないほど素敵でした。ありがとうございました。