魔法のランプである彼の目的は結末を迎えて自由になること。
その為には、先に持ち主の願いを叶える必要があった。
しかし持ち主である衣織は、肝心の“願いゴト”を持ち合わせていないではないか。
魔法のランプという道具を拾ったにも関わらず、なんだその欲に対しての消極的な姿勢は。
「それ以上に、簡単に他人を頼るなんて言語道断ね」
ただ意地を張っているだけとも受け取れるが、それこそ言語道断だ。
理由のない出逢いなんて有り得ない。
魔法のランプは、必要とされたからこそ引き寄せられた。
さぁ、早く。
この理不尽な仕組みにピリオドを打って。
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逆ハー/学園恋愛/ファンタジー/片想い/シリアス等の表現あり。